〔学生出馬〕

motokiM2005-09-11


「選挙」


今日は日本では選挙の投票日のはず。ニュース速報がたくさん出ていることだろう。ここアフガニスタンでも今日は、選挙運動真っ盛りだった。カーブルに選挙に出馬する大学生の候補者アーセフ・ホサイにと言う若者がいる。彼はカーブル大学の政治学を専攻している学生。学生で今回の選挙に出馬することになった。学生が出馬するとは、日本では考えられないですね。


彼はアフガニスタンのマザーリシャリフで生まれた。一歳の時にイランへ難民として出た。テヘランのカーペットショップにて小学生のとい働いていた。イランの国立大学には進学することが許されず、くすぶっていた。そして、4年前、つまり、タリバーン崩壊後、アフガニスタンに戻った。大学で勉強する機会を政権崩壊後、その機会を持った。現在、カーブル大学で政治学を専攻している。彼の支援者は学生。彼の資金的な援助は親。親に必ず返済しなければならない。親と言っても今回の選挙に出る資金、選挙に出馬するために、最初、200ドルをしはらなわなければならい。その他諸々の諸経費がたくさん出てしまうことだろう。繰り返すが、その他、親から資金をつくり、返済の義務を背負っている。
彼の選挙中の動きを追うことにした。


選挙カーに同乗した。車からビラが配られた。そのビラに人々は集まっていた。
彼にかかわらず、選挙に出馬する候補者の配るチラシを町の人はよく読んでいる。本当に熱心に読む。しかし、どの程度の人々が、その字を読めているのか分からない。僕にとって識字率は未知数だったが、それ以上に、なにに対して関心を持っているのか、なにを人々が欲しているのか感じれた。それは、間違いない、平和な社会だ。手段は、どういうものでもいい。例え外国からやってきた制度でも利用して、彼らは、平和へのあこがれを強く感じた。


日本で想定していたカーブルへの印象が変わった。そもそもここに向かう前、この選挙は、あくまでも外国が持ってきた制度だ。だから、そう言う物を排除しようという動きがあるのかもしれないと思っていた。
しかし、選挙カーに集まる人々を見てそう感じなくなった。
ただ、私たちは、まだいわゆる軍閥側から選挙に出る人を取材していない。

今後、彼を追うことにした。
インタビュー中に彼に一言が私は気になった。「例え私が落選しても、同世代の議員を国会に出したい」この言葉の真偽は定かではない。彼はどの政党にも属していない。むろんここで政党政治が発足しているわけではない。しかし、武力や出資者の資金に頼らずに、独立系の動きで選挙に出ようとしてる同世代の若者に強く惹かれた。