地震からひと月

このひとつきまえまで、原子力発電所について明確な意見を持っていなかった。
このひと月取材をしてわかったことは、福島の農民、漁師、農水加工業者には、何一ついいことはないということ。
今まさに、福島で苦しんでいる方に東電から補助金渡してもらっても
アル中の兄さんに、ワンカップ大関を渡すようなもの。
この期に及んでは金は、一時的なしのぎしかない。
南相馬市の市長が断わるのは当然だとおもう。
ただたんに、風評被害という言葉で、推し量れない現状。
一生、福島で農業を続けてゆこうと
心に決め明日を生きようとしていた若者に立ちはだかった放射性物質
現場の人の言葉を聞けば聞くほど、どこにもぶつけようのない怒りがこみ上げてゆく。

正確な情報を流さず、中途半端な情報で組織の保身を図ろうとする東電。
それ見たことかと笑っている反原発者やこれまで通りの推進者、いろいろ立場があるだろうけど、
パンドラの箱を開けたまま、誰も閉じれない状況は続いている。
今まさに、偉そうに上からものを言う人も、明日のこの状況はだれも予想できない。
これから、ひと月前と同じように豆乳を飲んで、原稿書いて、仕事でもするか。